2020年11月某日、「渋谷発!複合型卓球カルチャースペース『T4 TOKYO』」地下に、とあるスゴ技チャレンジのために登場したのは、パラ卓球の岩渕幸洋(いわぶち こうよう)選手。
岩渕選手は中学一年から卓球を始め、中学三年の時、パラ卓球に出会いました。高校三年時には国際大会に初出場し、大学四年時にリオデジャネイロパラリンピックに出場。現在、プロ選手として活動しています。
今回は、小さなリング(直径約8cm)に、卓球の球をスマッシュで打ち通してもらうチャレンジ。プロでも難しいとされるスゴ技です。
わずかな隙間をスマッシュで通すチャレンジ!
今回通してもらうリングは、卓球ボールと比較してわかるように、とても狭く、まさに針の穴を通すようなコントロールが求められます。スゴ技チャレンジ前の岩渕選手に今回の意気込みを聞きました。
「今日は小さいリングに向けてスマッシュを通します。ただ通すだけでなく、ボールにキレをだして、質にもこだわってチャレンジします!」
強気の意気込みを伺いましたが、果たして、今回のチャレンジは成功するのでしょうか? 見届けたいと思います!
球出し係と調整しながら、チャレンジ開始!
本番前に球出し係の人と角度やスピードの調整を行ったあと、「3球くらいで決めます」と余裕の表情で始まりました。
チャレンジが始まり、驚いたのは岩渕選手が放つスマッシュのスピード。打った瞬間、目に見えないほどのスピードで消える球に、撮影スタッフたちはびっくり! カメラマンの腰が引けてしまうほどの迫力です。
しかし、リングの縁に当たることはあれど、なかなか中心を通すことはできません。10球を過ぎた段階で、早くも岩渕選手の表情に焦りが浮かび始めます。
「完全に調子に乗りましたね……。でも、あきらめずに頑張ります」。数を重ねる中で、徐々にきわどいショットが増えていきました。これは、ゴールが近いかもしれません。
そして……
「入った!」
と、岩渕選手の声。スピードが速すぎて、素人のスタッフたちには分かりませんでしたが、動画を確認したところ、リングの縁に当たりながらも通っていました!
しかし、当初から「クオリティにこだわる」と話していた岩渕選手。球がきれいにリングを通らなかったという結果に納得できず、チャレンジ再開することに。
通すだけじゃ足りない。クオリティにこだわり再挑戦!
再チャレンジは何度か惜しい状況になりつつも、なかなか成功しません。今まではなかった空振りまで出てしまいます。岩渕選手も「しまった!」という顔に。
「思っていたより、これを成功するのは難しいですよ!」と弱気な発言も出てきました。
一度休憩して、焦りが出てくるのを抑え、少し練習タイムを作ります。
「球の回転は少なめの方がきれいに入るかも?」とチャレンジを繰り返す中で、成功へのヒントに気づいた様子の岩渕選手。
ラケットと卓球ボールがぶつかる軽快な音が会場に響き続け、球のスピードも徐々にアップ。
そして…――スパーン!!
軽快な音が鳴った瞬間「入った!」との岩渕選手の声!
今度は、球が縁に当たることなく、きれいにリングを通り抜けていました。ついにチャレンジ成功です! ホッとした表情で小さくガッツポーズを決めた岩渕選手。まさに、クオリティにこだわった結果を残すことができました。
難易度大幅アップ! 動くリングにサーブを通すスゴ技!
スマッシュによる挑戦が成功したのもつかの間、岩渕選手に別のスゴ技を持ちかけてみました。今度の挑戦は、移動するリングにサーブを通すという難易度がグッとあがったチャレンジ。
こちらの無茶振りに快諾してくれた岩渕選手、さっそくチャレンジスタートです。
止まっているリングに通すのも至難の業でしたが、今度のチャレンジは自分で球をコントロールできるとはいえ、動く的。なかなか感覚をつかめずに、チャレンジは続きます。
だんだん、リングに当たるようになってきましたが、あと一歩のところで通らない。
そして、長丁場になると思われたその時…
鋭く放たれた岩渕選手のサーブが、ついにリングの中心を通り抜けました! 高難易度のスゴ技でしたが、先ほどよりも少ない回数で成功。
喜ぶ岩渕選手に今回のチャレンジの感想を伺いました。
「最初はいけるでしょ!と思っていましたが、今回のチャレンジは想像以上に難しかったですね。単に的に当てるだけでなく、リングに通すので、球質まで考える必要がありました。サーブには自信があったので、うまくコントロールできたと思います。これからもっとコントロール力をあげていきますので、応援よろしくお願いします!」
2種類もスゴ技を見せてくれた岩渕選手。本当にありがとうございました!
今回のチャレンジの模様は以下のページから見ることができます。岩渕選手のクオリティにこだわったスーパーショットを、ぜひ目の当たりにしてください!