3月に配信され好評だったTBSラジオ「アルコ&ピース D.C.GARAGE」と「TEAM BEYOND」がタッグを組んだスペシャル配信イベントが6月15日(日)、帰ってきました!
今回は、パラ陸上から短距離T64クラスのトップアスリートの井谷俊介選手、2000年シドニーパラリンビック男子車椅子バスケットボールキャプテンの根木慎志さん、東京2020パラリンピック・男子日本代表の絶対的エースである池崎大輔選手が参加。
アルコ&ピースのお二人とともに、みんなのたかみちさんによる「パラリンピック・クイズ」や車いすリレーなど、体験を交えながら、パラスポーツの魅力を発信しました。
パラアスリートたちの挫折や最高の瞬間とは? パラアスリートのここだけ座談会
今回はパラアスリートが3名もご登場ということで、普段はなかなか聞くことのできない競技の裏話を聞き出すコーナーからスタート。最初のテーマは「競技人生で一番の挫折とそれを乗り越えた瞬間」です。このテーマに、アルコ&ピースのお二人もお話しを聞く前から興味津々。
しかし井谷選手は「全然思いつかない……」と意外な回答。アルコ&ピースもまさかの回答に「めちゃくちゃ主人公! すごい!」と感動の様子。その裏側には「頭を抱えて落ち込んじゃうと、落ちていく一方だから」と何事もポジティブに捉えようとしている、井谷選手なりの考えがありました。
それに対して根木さんは「挫折はいっぱいありました」と真逆の答え。「20歳から競技を始めて、シドニーオリンピックに出るまで15年かかりました。オリンピック・パラリンピックがある4年に1回は挫折していたんです」と出場までの長い道のりでの挫折体験を語っていただきました。
池崎選手は「挫折はあるけど考えないようにしている」という回答。「よく根木さんと公園に行っておしゃべりするのですが、『よくしゃべるな、この人』とトーク力の差に挫折することはあります(笑)」と意外な方向の答えも。しかしアルコ&ピースからは「確かに根木さんは口数多いけど、池崎選手も充分多い!」とツッコミが入っていました。
2つめのテーマは「俺の勝負飯!」。それに対し、井谷選手は「豚肉を多く食べている」という回答。赤身のロースが好きとのことで、意外なこだわりを披露していました。根木さんは現役時代、どんどん痩せていっていたそうで、痩せないために1日6食を「頑張って食べていた」のだそう。中でも近所にあったお好み焼きは好んで食べていたとか。池崎選手は「焼肉、寿司、ラーメン」と、みんなが大好きな王道のメニューをあげていました。
3つめのテーマは「競技をやっていて最も楽しい瞬間」。井谷選手は、100メートル走は11秒ほどで終わる競技だからこそ、「最高のタイムが出た瞬間」が、これまで費やしてきた時間、いろんな日々の不安や葛藤を消してくれると答えてくれました。「その楽しさや快感があるから、日々頑張れる。競技をやっていてよかったなと思う瞬間ですね」。
根木さんはキャプテンを務めていたということもあり、「大会直前のロッカールームで円陣を組んで『さあ、行くぞ!』という瞬間」が忘れられないと振り返ります。いま思い出しても鳥肌が立つ最高の瞬間なのだそう。
池崎選手は、「ボール持ってディフェンスしているときに、相手のパスをタックルで奪ってターンオーバーする瞬間は、もうすごいテンション上がりますね」とフルコンタクトスポーツである車いすラグビーの特徴的なプレーを挙げながら回答。「快感を覚えるから、やめられない」と話していました。
パラスポーツの歴史をクイズで学ぶ! みんなのたかみちさんによる「パラスポーツ・クイズ」!
続いて、パラスポーツ芸人・みんなのたかみちさんによる「パラスポーツ・クイズ」コーナーへ! クイズ形式でパラスポーツの歴史を学んでいきました。
Q1、1948年に、後に「パラリンピックの原点」といわれる「ストークマンデビル競技大会」が開催されましたが。この競技会を企画し開催を実現させたルードウィヒ・グットマン博士は、どこの国の人でしょうか?
A,イギリス B,ドイツ C,アメリカ D,スイス
アルコ&ピースのお二人は「ドイツ」「スイス」をチョイスしましたが、ゲストの3人は「イギリス」を選択。さてその答えは……
A,イギリス でした!
当時のイギリスの首相チャーチルが、第二次世界大戦で負傷した兵士のためリハビリに取り組む病院を作りました。競技会を実現させたルードウィヒ・グットマン博士がその病院のリーダーに就任したのがパラリンピックの原点とのことです。
しかし、アルコ&ピースのお二人は「ドイツっぽいけど……」「厳密にはどうなの?」と納得しない様子。みんなのたかみちさんは「イギリスという答えなんです!」と認めません。
Q2、「ストークマンデビル競技大会」はあるひとつの競技を競う大会でした。それはどの競技でしょうか。
A,100m走 B,車いすテニス C,ブラインドサッカー D,アーチェリー
答えは「D,アーチェリー」。
でも、ゲストたち「100メートル走もやってなかった?」「厳密には……」とのツッコミに、たかみちさん「厳密とかはいいんです!」とこれまた対抗します。
Q3、「ストークマンデビル競技大会」は毎年イギリスで行われ、第1回は16人だった参加者が60人、110人と少しずつ増えていき、5回目の1952年にはオランダ選手が参加して国際的な競技大会となりました。その後、1960年に初めてイギリス以外の国で開催されましたが、それはどこの国でしょう?
A,トロント B,東京 C,バルセロナ D,ローマ
正解は「D,ローマ」です。同地で行われた第17回夏のオリンピックが閉幕してから6日後に行われました。23の国から400人が参加され、後にこの大会は、第1回のパラリンピックローマ大会と呼ばれるようになったそうです。この4年後、東京でパラリンピッックが開催されました。
Q4、選手が持つ障害とその程度に応じた種目があるため、競技種目は大会ごとに増え、今回の東京2020大会では22競技539種目になっています。今回初めて加わったパラスポーツの競技は二つあり、一つはバドミントンです。では、もう一つは何でしょう。
A,テコンドー B,パラクライミング C,車いすビリヤード D,障がい者ゴルフ
選手たちはすぐに答えが分かったというこちらの正解は「A,テコンドー」。2015年に東京2020大会の種目に決定しました。ほかの答えもパラリンピックの正式種目を目指していましたが、今回は惜しくも選ばれず。しかし、将来パラリンピックに、新たな種目が加わる日が来るかもしれません。
クイズは以上で終わりましたが、最後にたかみちさんが神妙な顔をしながら、報告が。
なんと、最初の問題であるパラリンピックのルーツとなった競技会を実現させたルードウィヒ・グットマン博士の国籍を答える問題。答えはイギリスではなく、ドイツが正しいという可能性が判明。実は、生まれはドイツで亡命してイギリスに来たという背景があったようです。「それはおかしいだろ」とアルコ&ピースの二人にツッコまれ、たかみちさんもタジタジでした。
プロに勝てるか!? パラアスリートとスポーツ対決!
クイズの後は、実際にパラアスリートとスポーツで対決。まずは、選手が瞬発力を鍛えるために行っているという「瞬発力ボールキャッチ」にチャレンジしました。
二人が向かい合って立ち、一人がボールを持った手を差し出します。もう一人は、その手の上に手を重ねます。ボールを持っている人が任意のタイミングでボールを落とし、もう一人の人が瞬発力でキャッチする、というスポーツ。井谷選手は「めっちゃ難しいです」と話します。
まずは、酒井さんがボールを離す係、井谷選手がキャッチする係となって、デモンストレーション。井谷選手はボールを手にするも、キャッチし損ねてこぼしてしまいます。しかし2回目には成功! 選手の瞬発力に、ボールを離した酒井さん「すごい!」と感動です。
次は酒井さんがキャッチする側にチェンジ。2回チャレンジするも、惜しくもキャッチならず。平子さんがチャレンジしたところ、初回を除き完璧にキャッチ! アスリート並みの瞬発力を披露し、「これ飲み会でやろう」とつぶやくほど、自身に満ちた様子でした。
続いてのチャレンジは、「車いすリレー対決」です。アルコ&ピースチームとパラアスリートチームで、バトンとなるボールを持ってセッティングされたカラーコーンを回って戻ってくるというゲーム。先にゴールしたチームの勝ちです。
パラアスリートチームは、根木さんと池崎選手が参加、井谷選手がスターターを務めました。
前回の放送で、池崎選手の迫力ある車いすタックルにやられまくったアルコ&ピースの二人は、リベンジしてやるとばかりに闘志を燃やします。酒井さんはバスケットボール用の車いす、平子さんは車いすラグビー用の車いすでチャレンジします。
1回戦。第一走者はほぼ同着でしたが、第二走者の池崎選手が走行中に平子さんへ全力タックル! 吹き飛ばされている間に、池崎選手がゴールしパラアスリートチームの勝利。酒井さん、前回の屈辱がよみがえり、一気にテンションがダウン。
続く、2回戦。リードしていたアスリートチームですが、コーンでのターンで池崎選手がくるくると回転しボールを落としてしまうハプニング! この間に平子さんに抜かされて、逆転負けをする結果に。大喜びのアルコ&ピース、調子に乗って二人が「いえーい」とやっているところに、池崎選手が平子さんへ不意打ちのアタック。喜びは長くは続きませんでした……。
怒りに燃えた平子さん、逆に池崎選手にアタックすることを宣言します。突然の宣言にも、池崎選手は「逃げることはしたくないので。どんな挑戦でも受けて立ちます」と平子さんのアタックを受けると自信満々に返答。
しかし、アタックを受けるはずの池崎選手が、向かい合った平子さんめがけて全力でアタック! 「ちょっと!」と背中を向けて怖気付いてしまう。さらに闘志を燃やして再びチャレンジするも、またもや向かってくる池崎選手に気後れして失敗。画面で見るとさほどスピードが出ているように感じられませんが、正面から見ると、池崎選手のスピード感と迫力はすごいものであると実感できたシーンでした。
7月からレギュラー配信が決定!
今回もアルコ&ピースの体当たりな体験を交えて、楽しい番組となったこちらの番組。なんと7月から、「TEAM BEYOND presentsアルコ&ピースパラスポーツガレージ」として、月に2回程度、レギュラー配信していくことになりました! より様々なパラスポーツを深掘りしていくとのことで、今から配信が楽しみですね。
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